北海道岩見沢市にある天理教夕張大教会のホームページです。

2024年3月神殿講話 善進道分教会長 渡部恵子

 月初めに大教会の通信文を開きまして、なるほどなるほど…と見ていて、役割は…と見ていったら、えらい所に名前がありました。「えっ!?」って、二度見三度見、というのはこういう事を言うんですね。おてふりとか鳴物とかに当たるように、そういう感覚で回ってくるんですね。

 

 息子の任命講習が昨日終わりまして、今日帰ってくるんですけども「あ、今月お運びがあるわ。そうだ善進道当ててやれ」と、そういう事だろうと(会場笑い)。全くタイムリーなご指名を頂きました。

一代記を話そうと思えば、皆さんに大教会に泊っていただかなければならないので、お腹も空きましたし、プロローグとエピローグくらいで終わらせて頂きますんで、5分くらいお付き合いください。

■ 突然の出直、会長就任、神殿普請

 会長のお許しを頂いて21年目に入りましたけれども、卓哉会長の突然の出直、私が会長に、というのも突然でした。心の準備もありませんでしたが、お許しを頂いたからにはお前やってみろ、と神様に言われたように思い、ここまでやってきました。

 

 就任してすぐに神殿普請が始まりまして、非常に大仕事でした。前会長夫妻は主任として詰所に居りましたし、何度か戻ってくれましたが、いつも近くにいてくれる訳ではありませんでした。

 

 教会の畑として使っていたところは、実は教会のものではなかったんですね。ずっと使ってましたけれども、実は地主がいるんだよ、という事でした。会長も変わったんだし、ご挨拶に行かなきゃ、となりました。地主の方は老夫婦だったんですが、ちょうど前会長さんが帰ってきていた時だったんで、一緒にご挨拶に行きました。面識はほとんど無く、地代も払わずに使っていました。向こうとしては、使ってくれるんなら、どうぞどうぞ、という感じだったそうです。

 

 しかし聞いてみると「明日になったら、売ろうと思ってた」と言うんです。不動産会社を経由すると、高くなるんですよね。その場で「何とか売っていただく事は出来ませんか」と話しました。神殿普請の為に境内地の拡張の必要もお伝えしました。農業委員会の役に当たっている信者さんが間に入ってくれて、格安でお譲り頂きました。

 

 

 神殿普請だから、皆さん勢いはあるし、勇んでるから、数々の不思議を見せて頂きました。

 セラミックブロックっていう、今どきの材料を使わせてもらったんですけど、これも江別の工場に直接行って、皆で吟味しましたが、工場の規模を縮小する都合、という事で、それも格安で手に入れました。

 床材も、建材屋さんに山ほどあって、こんなにあってもいらない、との事。裁断されてないものなので、自分たちで切って調整しなければいけませんでしたが、持っていくならどうぞ、という話でした。これは考えられないですね。

 こういった不思議をたくさん見せて頂きながら、奉告祭の三日前に畳を入れるというバタバタのスケジュールの中、無事に奉告祭の日を迎えられた事は、まさに感無量でした。

 

 身体もそうですが気も小さくて、「会長さん」と呼ばれることが気恥ずかしくて、20年経っても慣れないんです。

 そんな私ですので、目の前の事をただただ一生懸命続けてきた訳ですが、本部の修理人巡教の先生が「女の会長さんだから出来る事がある。女の会長さんでなければ出来ない事がある」って仰ったんですね。さて、私は何をしてこれたのか。未だに自問しております。

■ 自らの徳分を生かして

 一方で、婦人会の方にも、お育て頂きました。美重子奥様時代が主ですが、何かと前に出る女でした。

 

 看板、といえば描かせて頂き、団参のしおり、といえば描かせて頂きました。踊る事があると、出てました(会場笑い)。お楽しみ行事、イベントといったら、いつも出ていたように思います。

 

 大教会の厨房の改装ですが、これも長年思っていた事だったんですが、声を掛けて頂いて、設計をさせて頂きました。使い良くなりましたか?明るくなって、動きやすくなって、本当に有難いばかりです。どれもみんな、私が好きな事だったので、楽しんでつとめさせてもらいました。

 

 一番力が入ったのは、夕張婦人会の四十周年ですか。お芝居をしたんです。覚えてらっしゃいますか、「はだし詣り」のお芝居。今日お越しの婦人さん達には、ほとんど出て頂きました。

 おやさまの役を、何人もの方でしてもらって。実は若い頃から演劇には興味があって、お芝居やりたいなあ、ぐらいの気持ちは持ってたんですけど、小躍りするくらい嬉しくて。脚本を書きましたでしょ、音響もやって小道具も作って、要するに監督をやっちゃったんですね。

 「ここで泣く!」とか「ここでこういう素振り…」とか「走って走って」と、本当にウキウキでやらせて頂きました。十年位前です。楽しかったですね。

■ たくさんの皆様に支えられ

 そんなこんなで、ピョンピョン跳ねてるイメージをお持ちかと思うんですけれども、道中には大切な大切な方々を、たくさん見送りました。勇めなくて眠れない事もあったし、「もう無理かも…」と思って、投げ出したくなった事もあります。みなさんもそうですよね。

 

 それでも、丈夫な身体をお貸し頂いてます。親々の徳もあります。親神様・おやさまに導いて頂いて、病むところは卓哉さんが全部持ってってくれたんだな、と思いながら、家族とか信者さんとかお道の先輩方とか、そして若い人たちにも支えてもらって、20年経ちました。今日、区切りとして皆さんにお礼を言う場を与えて下さった大教会長さんに感謝申し上げます。

 

 

 皆さま、今まで本当にありがとうございました。委員部長の方は、もう少しの間させて頂くつもりです。つたない話でしたが、これで終わります。ありがとうございました。