□学校生活をふりかえって
伊藤:特に目立つような子どもではなかったですね。本当にしゃべらず、おとなしい恥ずかしがり屋で…。高校までは、生まれ育った地元北広島の学校に通い、中学校では、バトミントン部に所属していました。その後、当時恵庭にあったパソコン系の専門学校に進学しました。
□就職されてから現在に至るまでは
伊藤:専門学校を終えてからは、いいご縁がありまして夕張市役所の情報システム部に勤めました。在職中には、結婚、さらには家族が増えるなどうれしいこともありましたが、ちょうど市が財政破綻した時とも重なって、大変な時期でもありました。そこで、妻ともいろいろと相談をして、一般企業に転職することになりました。今はシステムエンジニアとしてホームページの作成、運営管理業務にあたっています。
□信仰の元一日は
伊藤:いつ入信したのかという明確な時期は覚えていなくて、気が付けば今の状況になっていた、というのが正直な実感です。実家は仏教ですし、他にはキリスト教くらいしか宗教というものも知らなくて。妻が天理教を信仰していることも、結婚することになって、初めて知りました。
□信仰が前進するきっかけはありましたか
伊藤:子どもが生まれてすぐ、耳の下に血管腫ができて、それが徐々に大きくなり、病院でも手術をしないと治らないと言われてしまいました。私も妻も、やはり大きな不安がありましたが、太志会長様や美津志前会長様のおさづけ、また教会のみなさんの真実があって、小学校へ上がる前にはだんだんと小さくなり、今は無事に治まっている状態です。
その時のおさづけや、教会に運ばせていただいたこと、そうやって親神様におすがりしてたすけられた経験が、自分の心に大きな影響を与えたことは間違いありません。やっぱり神様はいるのかなということを、目の前で起きている現象から感じましたね。
いとう のぶゆき 46歳 北海道早稲田情報科学専門学校卒。妻、節子さんとの結婚をきっかけに入信。子どもの身上をたすけられたことで信仰は進み、多忙な日常を過ごす中にも、お道の心を求めて地道な信仰実践を積み重ね、祝梅若人会委員長も務めている。現在は、パソコン関係会社でシステムエンジニアとしてホームページ作成、運営業務に従事。
□教会はどんな場所ですか
伊藤:一言で言えば、心の拠り所です。家で話せない悩みとか、教会に行くと少し解決する気がしますね。やはり自宅では考えられないようなことでも、心が切り替わり、考え方が変わるのかなと思います。
□月次祭はどんな時間ですか
伊藤:素直な気持ちを話せば、最初のころは抵抗感もあり、なんで行かないとダメなのかなという思いもありました。しかし、身上事情を通る中で、神様に大難を小難、小難を無難におさめていただいている実感があったので、そのお礼を込めて今は勤めさせていただいています。
□自宅での信仰実践は
伊藤:毎朝夕、おつとめをしています。平日は、夫婦そろって勤めることが難しいことも多いですが、お休みの日は一緒にしています。
それと朝には、おふでさきの拝読をしています。その時々に、今の自分における状況と似たようなお言葉があり、そこから気づきをいただいて、仕事に取り組んでいます。
□初めておぢばに帰ったときの思い出を聞かせて下さい
伊藤:新婚旅行のときにはじめて帰らせていただきました。年末年始におぢばに帰り、その後別のところに行ったんですが、そのとき初めて「ああ天理教ってすごいんだなって」思いましたね。
当時は、私も宗教のことは今よりよくわからなかったんですが、向こう行ったらみんながハッピを着て普通に歩いているんで、「天理市の人はみんな天理教なのかな」、と思いながら過ごした記憶があります。
御本部の神殿も、その大きさ、迫力に本当に驚きました。
□今後、未信者の方をおぢばにお連れしたら、どんなことを話すと思いますか
伊藤:いやー、考えたこともないですね。でも、強いて言えば、やっぱり自分の子どもがご守護いただいたこと、そのありがたさを話したいなと思います。やはり実感したことしか伝わらないでしょうから。
□三日講習会はいかがでしたか
伊藤:すごく楽しかったですね。三日間、本当に時間も限られた状態で、三回とも楽しく過ごさせてもらって。もし機会があれば、その時の仲間と、おぢばで会いたいなと思いますね。
□いずれは修養科も考えていますか
伊藤:妻とも話していますが、仕事がひと段落というか、退職したら行ってみようかっていう話はありますね。
□神様を感じた瞬間は
伊藤:まずは先ほどもお話した、子どもの身上が回復したことですね。
それと、妻のお母さんが脳梗塞になったときもたすけていただき、今は後遺症なく暮らしている姿を見ると、それも神様のおかげかなという感じはありますね。
全部が全部ではないですが、病に対しては、大難を小難、小難を無難という形で、兆しを見させてもらっているっていうのが、神様はいるのかなっていう実感につながっています。
□教祖(おやさま)に対しては、どういう思いがありますか
伊藤:逸話編など聞いてはいますけども、実はちょっとピンとこないところがあります。だから教祖殿に行っても教祖にお会いしているという実感がまだ持てない状態ですね。
ただ、三日講習会などを通じていろいろ学ばせていただく中で、ああこういうことをやっていたのかなとか、少しずつ実感しているような感じです。
今は、おふでさきを通じて、いろいろ気付きをいただく機会があるので、そこが教祖のお言葉に触れる重要な機会ですね。
□若人会について教えて下さい
伊藤:将来共に立派なようぼくに育ち、育てようという活動です。
基本的には、月一回程度、活動を行うようにしています。おてふり練習や雅楽練習など、できる人に教えてもらいながら、少年会員たちが習うという形をとっています。鼓笛練習会もありますね。でも今は、まだ若い少年会員なので、まずは楽器に触れるなど、慣れてもらえればいいかなと思っています。
他には、若人会総会や、春や冬の一日少年会、夏季練成会などを開催しています。遊びをメインにすることもありますが、そういった機会を通して、信仰を深めてもらえればと思っています。
□委員長をつとめられて、どれくらいになるんですか
伊藤:立教180年からですので、今年で8年目ですね。初代委員長が木村明さん、二代目が白川将寛さん、そして私が三代目になります。なかなか大変なことも多いですが、できる範囲で務めさせていただいています。
□会議はどこくらいの頻度でされているんですか
伊藤:月一回は、他のスタッフといろいろ話し合いをしています。コロナ以前は、対面で行っていましたが、今はLINEでやることの方が増えました。
だいたいは昨年までに開催した行事を踏襲して、今年考えている企画内容を全体で共有し、準備、開催するという形をとっています。
□次代に信仰を伝えるために必要なことは
伊藤:私自身が、言葉で伝えることは、今は難しいと感じているので、若人会の活動など、その背中を見てもらいながら、なにか感じてくれたらいいなと思っています。
でも、自らの経験で言えば、親に相談して、教会に一緒に参拝させてもらったり、そうやって神様にもたれる経験を通じ、悩みが解決していけば、私のように心が変わるかもしれないですね。